初めてのスパンキング

子供の頃から大人の男に尻を叩かれている自分を
妄想したり、自分で自分の尻を叩いてみたり、
自慰に及んだりしていたのですが、
二十歳になったばかりの春休みに、
その妄想が初めて現実のものとなりました。

その頃俺は、NTTの伝言ダイヤルの
ゲイチャンネルを時々利用していて、
ある日、Jamesという37歳のオージーと意気投合して、
会うことになりました。

その時、住んでいた都心のマンションから
電車に乗って1時間半くらいの駅で降り、
待ち合わせの場所で待っていると、
車の助手席に大きな犬を乗せたJamesが迎えにきました。

駅から車で2,30分くらいのところに彼の家はあったのですが、
平屋建ての広い一軒屋で、いかにも日本びいきの外国人が
好みそうなクラシックな佇まいをしていました。

彼は10年近く前に日本にやってきて、
英会話を教えたり英語関係のイベントの仕事をしたりして
生計を立てているのだと言っていました。

身長は185cmくらい、スラっとした体は引き締まっていて、
少しそばかすのある高い鼻の両脇にある目はブラウン、
髪の毛も明るい色のブラウンでした。

夕方だったので、食事をするために出かけて、
少しだけ酒を飲んでから
またJamesの家に戻りました。

リビングに並んで座り、他愛のない話をしたり、
テレビで映画をみたりしながら、
Jamesは時々、俺のカラダに触れてきたのですが、
いやらしいというより、とてもロマンチックな触り方で、

俺は彼に「Jamesは早く俺としたくないの?」と聞くと
「もちろん早くしたくてウズウズしているけど、
でも、君ともう少しこういう時間を楽しみたいんだ」
と答えました。

それまで、互いをむさぼりあうような
まるで「性処理」と言わんばかりのセックスしか
経験がなかったので、俺は少し戸惑いつつも、
だんだんと、リラックスした状態になり、
幸せでセクシャルな気持ちが高まっていきました

そして、いよいよ事に及ぶ段階になって、
Jamesの紳士的な優しさがそうさせたのか、
俺は生まれて初めて他人に
「俺はお仕置きをされるように尻を叩かれたいのだ」
と告白したのでした。

どういう反応が返ってくるのか、
緊張と不安でこわばっている俺に向かって
Jamesは、ただ「OK」と言って、
じゃあ、そうしてあげるから手をついてお尻を出しなさい
と言われたので、俺は、四つんばいになって
尻を高くあげる姿勢になりました。

暫くして、俺の尻にJamesのでかい平手が
打ち下ろされ「パチーン」というでかい音と衝撃とともに
尻にヒリヒリした痛みが広がりました。

途中、一度だけ「強さは大丈夫か?」と確認されて、
俺が大丈夫だと答えると、もっと強い力で
尻をバチンバチンと何度も叩かれました。

どのくらいの時間がたったのか、
何回叩かれたのかはわかりませんが、
軽く100発は叩かれたと思います。
だんだんと尻が熱くなって、
頭は真っ白になり汗が噴出してきました。

そして、俺は生まれて初めて他人に尻を叩かれながら
エクスタシーに達したのでした。

次の日、Jamesよりすこし遅く起きてリビングに行くと、
彼が腕を抑えているので「どうしたんだ」と聞くと
「昨日、君の尻を叩きすぎて手首を傷めたみたいだ」
と笑って言うので、
昨晩の事を思い出して恥ずかしくなりながら、
彼の手首に湿布を貼り包帯を巻いてあげたのでした。

それから「変なことをお願いしてごめんなさい」と詫びると、
「そんなに珍しいことじゃないから別にOKだよ」
と彼が言ってくれたので、

「Jamesは子供の頃、お仕置きをされたことがある?」
と聞いてみると、
「もちろんあるよ、父親からベルトでお尻を叩かれた」
と言っていました。

俺の性癖について、驚きも、否定も肯定もせず、
それまで妄想でしかなかったスパンキングというものを、
淡々と厳粛に体験させてくれた彼に対して感謝するとともに、
俺は少しだけ日本の狭さを感じたのでした。

それから、2,3日Jamesと外に行って呑んだり、
近所にある総合ゲームセンターに行って遊んだり、
彼の家で愉しんだりしてから俺は家に帰りました。
椅子に座ると尻がジンジンと痛み、
あの体験がまた欲しくて欲しくてたまらなくなりました。

でも、結局、俺はその後、二度とJamesと
会うことはありませんでした。

何度か電話で話したりしたのですが、
自分の体験したそれまで夢でしかなかった出来事の
快感と喜びに対して、背徳感や怖れの気持ちがあった事や、

友達と遊んだり課題の提出に追われる忙しい毎日、
日本人のセクフレやボーイフレンドに夢中になった事、
それから就職活動など時間はどんどん過ぎて行き、
あの日、体験した事は、
俺の記憶の深いところにある引き出しにしまわれて、
だんだんと思い出すこともなくなっていったのでした。


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